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相鉄21000系導入までの間、8000系はなぜ8両化されなかったのか

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2019年11月30日よりJRとの直通運転が、2023年3月18日より東急との直通運転に備え、新型車両が多数導入された相鉄線こと相模鉄道。

新型車両の投入順序が、東横線直通10両先行導入1編成(20000系)、JR直通10両、東横直通10両、目黒直通8両の順で行われている関係で、
2019年は10両編成が8両編成を置き換え、2021年は8両が10両編成を置き換えるといった事が起き、
間の2020年度は、8両編成が5編成にまで減少していました。

JR直通12000系導入完了後から、目黒直通21000系が導入される間、一時的な既存車両の8両への短縮(組成変更)は、なぜ行われなかったのでしょうか?

著者プロフィール
この記事書いた人
須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

2021年7月~9月、公共交通機関で日本一周をし、60万円以上をドブに捨てる

2020年6月より鉄道旅行系雑記ブログ「keitrip」を運営し、2024年に相鉄に関する記事を当サイト「相模レールサイト」に移管。

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一番最後に置き換えられた8000系

2019年4月より、JR直通対応の新型車両12000系(10両)が導入を開始。同年度に6編成が投入されました。
その際に、※7000系抵抗制御車(8両)が4編成、7000系VVVF車(10両)が1編成、置き換えられました。

※旧7000系と新7000系の両者を含む。7050系は、7000系VVVF車とこの記事では統一しています。

2020年度は、東横線直通の20000系(10両)が6編成投入。
7000系VVVF車が3編成、8000系が2編成、9000系が1編成置き換えられています。
置き換えられた車両は、全て10両編成です。

2021年度は、目黒線直通の21000系(8両)が4編成投入。
8000系(10両)が4編成置き換えられ、既存車両の置き換えが完了しています。

注目すべき点は、7000系抵抗制御車8両編成が廃車となる2019年度から、
2021年度の21000系8両編成の1次投入が終わるまでの間、10両編成の割合が一時的に増加したこと。
言い換えると、8両編成は10000系電車5編成まで、一時的に減少していたことです。

相鉄では、過去に7000系抵抗制御車を、組成変更で2両を休車し、8両化をしていましたが、
12000系導入以後から21000系による既存車両の置き換え完了まで、行われていないことがわかります。

廃車順序を考えると、置換対象車で、最後までまとまった数で残っていた8000系を、
暫定で8両化していいのでは?と思った方もいらっしゃるでしょうが、8000系の8両への編成短縮化が行われていません。

なぜ、8000系の8両への短縮が行われなかったのでしょうか?

8000系の暫定8両化が行われなかった理由を考えてみる

8000系が8両化されなかった理由ですが、接客設備面から考えます。
相鉄の7000系7755×10と、8000系、9000系の5号車と8号車は、ロングシートの間にボックスシートが備わった、セミクロスシートとなっています。

セミクロスシートは長時間着席時の快適性が上がる一方、車内への詰込みが効きにくくなります。
ですので、10両編成より定員が減少する8両編成への導入はできれば避けたいというのが容易に想像できます。

5号車と8号車だけを編成から抜いての組成も、考えられそうですが、
8000系・9000系では、両方とも電動車ユニットで制御機器が搭載されたM1車のため、組成から外すことが出来ず、編成を短縮する際、セミクロスシート車を残さざるを得ない状況になります。

続いて、車両の保守面からの観点で考えます。
相鉄8000系は、電動車6両、付随車4両=6M4Tの組成を行っています。
8両編成化の際に、電動車1ユニット=2両を抜くと、4M4Tになり、編成全体での走行性能が変化します。

電動車が減るという事で、加速性能の変化もありますが、ブレーキ性能の部分が問題になると思われます。
8000系は回生ブレーキを併用していますが、回生ブレーキが作動する電動車が減ることで、減速性能が変化。
組成変更前と同等のブレーキ性能に調整したとしても、電動車へ負荷が変化する事や、ブレーキパッドの摩耗具合の変化が起きるものと考えられます。
わずか2年弱のために、車両保守に対して負荷が大きくなるのは、よろしくない状況と言えるでしょう。

逆に相鉄7000系が、頻繁に組成変更をできたのかの一つに挙げられそうなのが、7000系のブレーキに挙げられます。
7000系は回生ブレーキが搭載されていないため、均一にブレーキがかかる事、組成を変更した際のブレーキの調整がほとんど必要ない、または調整が行いやすいという事が考えられそうです。

続いて、運転部門への負担の観点で考えると、
前述のブレーキ力の調整や、MT比率の変化による走行性能変化で、
各乗務員への習熟運転を実施しなければならない事や、列車停止位置の誤認識を防ぐための対策が必要となります。
これらの実施は、運転士や車掌などの運転に携わる現場においても、それなりの負担となる事が容易に想像できます。

7000系抵抗制御車8両が置き換えられてから、21000系8両が導入されるまでは、わずか2年程度で、組成変更を行うとしても3編成~4編成程度です。
短い期間の間に、前例のない編成が登場して、各現場に負担が掛かるのは、可能な限り避けたいのが想像が付きます。

幸いにも、相鉄は全区間全ての駅のホームが10両編成対応のため、編成短縮を行わなくても、車両運用上、問題が起きません。

全駅10両対応と言う、一時的に現場への負担を抑えられる設備・環境が整っていたという事が、
21000系導入までの間、相鉄8000系の8両への編成短縮化が行われなかった理由とも言えるでしょう。

おわりに

5本だけいる線内限定の10000系8両編成(10703×8~10707×8)は、今後どのように置き換わっていくのかが、地味に将来の楽しみです。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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