小田急江ノ島線・横浜市営地下鉄ブルーライン・相鉄いずみ野線の3路線と、東口・西口それぞれに神奈中バスの路線が複数乗り入れている、藤沢市北部のターミナル駅「湘南台」
1999年より、地下鉄ブルーラインと相鉄線が、それぞれ延伸開業して乗り入れるようになり、
小田急の有料特急以外で、最も早い種別「快速急行」が停車する、大躍進を遂げた駅として知られています。
小田急と直角に交差する地下ホームで乗り入れている、地下鉄と相鉄ですが、
関係を見ると、地下鉄が浅い位置にホームがあり、相鉄は深い位置にホームがあります。
二層構造となっている事も要因なのですが、なぜこのような関係になったのでしょうか?
湘南台駅の地下鉄と相鉄の位置関係
湘南台駅の3社局の位置関係に関して説明します。
3社局ともに、地下1階の東西地下自由通路に改札口を設置しており、西側から「相鉄・小田急・地下鉄」の順で並んでいます。
なお、改札口そのものは、隣り合っておらず、それぞれ数百メートル程度離れています。
中央に改札がある小田急江ノ島線は、南北に走り抜けている地上ホーム2面2線の駅。
相鉄・地下鉄は、小田急と直角に交わるように東西にホームが走っており、ホームは並列構造で無く、実は二層構造となっています。
東側に改札口がある横浜市営地下鉄ブルーラインは、改札口に入って、階段を下りるとすぐホーム(つまり地下2階)となっている一方、
西側に改札口がある相鉄いずみ野線は、1階階段を下りた後、踊り場になっており、さらにもう1階分降りなければいけません。
要するに相鉄のホームは、地下鉄より1階分低い、地下3階に位置しているのです。
なぜ、いずみ野線は地下鉄よりも、深い位置にホームが設置されたのでしょうか?
湘南台の地形といずみ野線の延伸計画
結論から言いますと、今後延伸する際に、西側にある引地川を地下で潜って越えるためだと考えられます。
湘南台がある場所は、東側に境川、西側に引地川に挟まれた台地、つまり両側の川より高い場所に位置しています。
相鉄や地下鉄に乗ってると、高架線から地下に降りる際に、土地も一気に盛り上がってくるのが確認できるでしょう。
話が変わって、相鉄いずみ野線は、起工当初より東海道線平塚までの免許を取得しており、現在の湘南台よりも西側に延伸することを前提としていました。
2016年(平成28年)「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について(答申)」より
いずみ野線の湘南台から倉見(JR相模線)への延伸が位置付けられています。
つまり行き先問わず、湘南台よりも先への延伸を前提としていると言えます。
この延伸を考えた際、湘南台駅の場所を考慮すると、1段低い位置にある引地川を越える事を前提とした作りにしなければなりません。
川自体は大きな河川ではありませんが、川までの距離がホーム端から300m程度しか無いため、もし仮に地下2階に作った場合、引地川の下に潜り込めないことが確実でしょう。
そこで路線を延伸した際に、地下3階にホームを設ける事によって、比較的余裕を持って、川の下を通って線路を建設できるよう考慮したと言えると思います。
おわりに
湘南台より先に延びるのはいつになるのかな?
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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