相鉄では、2016年度より、ブランドデザインアッププロジェクト「YOKOHAMA NAVYBLUE」がスタートし、既存車両のリニューアルと、直通用新型車両の投入が行われています。
2024年5月現在、YNB化が行われたリニューアル車両(既存車両)は、9000系6編成・8000系1編成・10000系3編成となっており、2024年度中に、さらに2編成の10000系をリニューアルする予定です。
※2024年度設備投資計画では、10000系車両3編成がリニューアル予定で、5月時点ですでに対象1編成が出場済み
新型車両の投入が落ち着き、2024年度は、10000系を3編成リニューアル(4月時点では1編成完了済)と、8000系より10000系のリニューアルを優先させている状況から、もしかしたら8000系のYNB化は中止となった可能性があるかもしれません。
既存車両のリニューアルの順番と、10000系のリニューアル
前書きの通り、なぜ8000系のYNB化が中止となった可能性があるかもしれないのでしょうか?
それは既存形式のリニューアルの順番と、4月末発表の2024年度の設備投資計画から考えられます。
ここで、相鉄の既存車両のYNB化の順番を見て行きましょう。
年度 | 対象編成 |
---|---|
2015年度 | 9703×10 |
2016年度 | 9705×10 |
2017年度 | 9702×10・9704×10 |
2018年度 | 9706×10 |
2019年度 | 9707×10・8709×10 |
2020年度 | 10701×10 |
2021年度 | ー |
2022年度 | ー |
2023年度 | 10704×8 |
2024年度現在 | 10702×10、10703×8(リニューアル施工中) 残り:10000系1編成 |
表の内容をざっくりまとめると、このような順番となっています。
9000系全6編成→8000系1編成(8709×10)→10000系2編成→2024年度は10000系2編成をリニューアル予定
ポイントとしては
- 9000系は、時間がかかりながらも、残存対象6編成をまとめてリニューアルした事
- その後の8000系は、2019年度に1編成だけリニューアルし、4年経った現在も他の編成には波及してない事
- 8000系のリニューアルを差し置いて、10000系のリニューアルに着手したこと
- 2024年度設備投資計画にて、10000系を3編成一気にリニューアルすることが発表された事(24年4月時点で1編成完了済)
が挙げられます。
8000系のYNB化リニューアルは中止の可能性があるのか?
これまでの流れや、2024年度設備投資計画より、8000系より10000系のリニューアルを優先している事が明らかになったことから、8000系のYNB化が中止となった可能性は大いにあり得るかもしれません。
残存している8000系計6編成(8708×10~8713×10)の車齢は、27年から31年です。
超ざっくり言うと、車齢は30年近く経過しています。
車齢を考えると、約10年で廃車にする可能性がある事から、リニューアルしても投資効果が薄いと見込まれたのでしょう。
なので、9000系と部品共通化(前照灯移設・行先表示器)などの、必要最低限の投資のみをし、そのまま廃車に持っていく可能性があるかもしれませんね…
なお9000系に関しては、リニューアル時期が早かったこと、ブランドデザインアッププロジェクトの第一弾の車両であったことから、徹底的なリニューアルをしても、宣伝にもつながり、投資効果が高かったと考えられます。
現在のYNB車両の存在感を考えれば、実際、その通りであったと容易く想像ができます。
8000系に関しては、運が悪かったという見方もでき、8709×10のリニューアル完了直後の2020年以降は、コロナ禍により収益が大幅に減収したこと。
財政的に厳しい状況の中、東急直通に備え20000系列132両を、大量導入しなくてはいけなかった事からリニューアル費用の捻出が難しかったと考えられます。
※10000系は床下機器の老朽化で、制御機器等の交換も実行しなければならない事も挙げられます。
もし仮にコロナ禍が無かったとしても、8000系以降のリニューアルは、内装はモケット交換・つり革交換のみ行われている事や、上述の8000系の車齢から考えると、どちらにしろリニューアル投資の効果が薄いとは判断はされていたのでしょうね…
YOKOHAMA NAVYBLUE化は中止となったのか?
相鉄は頻繁に塗装が変わる事から、これまでの相鉄と同様、塗装変更は中途半端に終了。
ブランドデザインアッププロジェクト「YOKOHAMA NAVYBLUE」は、そのまま中止と考える方はいるかもしれません。
ですが、8000系のYNB化リニューアルが中止となっていたとしても、「YOKOHAMA NAVYBLUE」そのものは中止となったとは考えられません。
短い期間、狭い範囲で見た場合(ミクロ視点)では、
既存車両のリニューアル中止という事で、YNB化中止と捉えることができます。
長い期間、広い範囲で見た場合(マクロ視点)では、
リニューアルされなかった既存車両の置き換えは、今後も「YOKOHAMA NAVYBLUE」の新型車両の投入で置き換えられ、結果的に相鉄が保有する全営業車両の「YOKOHAMA NAVYBLUE」は完了すると、捉えることができます。
10000系・11000系の全編成のリニューアルが行われることが前提の話ですが、
8000系のYNB化が中止になっていたとしても、
将来的に8000系を置き換えることになる新型車両も「YOKOHAMA NAVYBLUE」で登場する可能性が非常に高いことから、
8000系置換の新車導入後、結果的に全営業車両の「YOKOHAMA NAVYBLUE」統一化が完了する。
という事ができます。
おわりに YNB化再開の可能性はあり?
2015年からのプロジェクトスタートから、2024年の設備投資計画までの流れを見ると、8000系のYNB化中止の可能性は高いと書きましたが…
メディア取材含めた公式からの見解は発表されていないので、来年度や再来年度あたりに一気に再開させる可能性もまだあるかと思います。
8000系YNB化中止か?否かの答えが出るのは、現在所属する8000系の経年廃車が始まってからと言えそうです。
相鉄グループ情報および直通線情報(鉄道コム)
掲載日 | コらム |
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日付 | イベント |
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7月25日(木)より | ゆめが丘駅副名称「ゆめが丘ソラトス」設定・ソラトス改札口 供用←new |
7月25日(木)より発売 | 相鉄 ゆめが丘ソラトス開業記念入場券 発売 |
7月25日(木)~8月15日(木) | 相鉄 ゆめが丘駅 ゆめきぼ切符キャンペーン 開催 |
7月21日(日)より | 相鉄・JR直通線、渋谷駅新南改札移転(新駅舎供用開始)←new |
7月28日(日) | 相鉄本線和田町駅 ホームドア 運用開始(上下線とも) |
7月7日(日)販売 | 相鉄 星川みほし アクリルスタンド 販売 |
7月7日(日)~7月31日(土) | 相鉄 星川みほし バースデー記念ミニラリー |
7月6日(土)販売 | 相鉄 そうにゃん手ぬぐいなど 販売 |
7月6日(土)~9月1日(日) | 相鉄 夏のそうにゃんスタンプラリー2024 |
5月18日(土)~11月下旬 | 相鉄10000系旧塗装・赤塗装復刻ラッピングを運行 |
5月14日(火)より当面の間 | 東急 5050系 新幹線デザインラッピングトレイン 運転 |
4月27日(土)より発売 | 相鉄 12000系プラレール 販売 |
4月1日(月)より | 横浜駅・二俣川駅に副駅名を設定 |
3月21日(木)~来年3月頃 | 相鉄 11代目そうにゃんトレイン 運転【運行中!】 |
3月4日(月)より当面の間 | 東急3020系 新幹線デザインラッピング運行【運行中!】 |
掲載日 | ニュース |
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2024年3月18日 | 東急東横線・目黒線・新横浜線 日吉駅の天井をリニューアル |
2023年11月6日 | 相鉄、海老名駅改良工事の今後のスケジュールを発表 2025年上期に新改札口を供用開始へ |
2023年4月18日 | 相鉄ゆめが丘駅のリニューアル工事、2024年夏ごろに完成 |
ここで、相鉄所属全編成がYNBになってない状況の中、相鉄が新たな塗装の車両導入を決定した時が、「YOKOHAMA NAVYBLUE」中止という事ができるでしょう。