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相鉄線の廃車になった電車が譲渡されないのはなぜなのか?

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みなさん、こんにちは。神奈川県内大和市在住、相鉄線ユーザーのkeitrip/須田 恵斗です。

来年2023年開業予定の相鉄・東急直通線。
そして2019年11月30日に開業した相鉄・JR直通線により、新型車両20000系・21000系と12000系が導入され、今後も5編成が新造される相鉄線。

これらの車両の導入によって、7000系3編成、新7000系6編成、8000系6編成、9000系1編成の合計16編成(厚木駅で留置されてた休車の車両を除く)が廃車となりました。
特に新7000系7050番台・8000系・9000系は、VVVF車両で昭和63年から平成5年にかけて造られた比較的若い車両です。

東京メトロや東急では、地方私鉄の譲渡が相次いでいる中、同じように大量の廃車が発生した相鉄の車両が、1両も譲渡されなかったのは、なぜなのでしょうか?

著者プロフィール
この記事書いた人
須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

2021年7月~9月、公共交通機関で日本一周をし、60万円以上をドブに捨てる

2020年6月より鉄道旅行系雑記ブログ「keitrip」を運営し、2024年に相鉄に関する記事を当サイト「相模レールサイト」に移管。

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実は元相鉄の車両が活躍する同じ県内の私鉄路線

実は同じ神奈川県内に、元相鉄の車両が現役で走っています。
それは、小田原~大雄山間(9.6km)を結ぶ、伊豆箱根鉄道大雄山線のコデ165です。

現役と言っても、旅客電車として使われておらず、工事列車や駿豆線大場の車両工場を入出場する車両を牽引する事業用電車として使われています。

  • 1928年 ー 鉄道省モハ30166として川崎車輛にて製造
  • 1960年 ー 相模鉄道に譲渡 相模鉄道2000系として活躍
  • 1976年 ー 伊豆箱根鉄道へ譲渡 モハ165として営業を開始
  • 1997年 ー 旅客営業を終了 コデ66の代替として事業用者として運用を開始

確認されている車歴は上記の通りです。

相鉄の車両と言っても、鉄道省の国電として製造されたので、純粋な相鉄車ではありません。

車両出場等でたまに走るので、気になった方は走る機会があったら訪れてみてください。

なぜ相鉄の車両は譲渡がほとんどされてないのか?

近年の相鉄の電車の、地方他社への譲渡はありません。
冒頭でも述べた通り、平成生まれの若い電車も大量に廃車されたのに、譲渡がされなかったのはなぜなのでしょうか?

理由としては、4つの相鉄の車両の特殊な点が考えられます。

  • 外付けディスクブレーキ
  • 直角カルダン駆動
  • 電動台車の軸間距離の大きさ
  • 電磁直通弁式電磁直通ブレーキ

です。

外付けディスクブレーキ車両も直角カルダン駆動も、東急や小田急、南海など、日本各地で採用され、これらの車両の譲渡例も存在します。
外付けディスクブレーキとなっている東急7000系は、水間鉄道や弘南鉄道などで現在も活躍中、
直角カルダン駆動を採用した東急5000系は、長野電鉄や熊本電鉄に譲渡され活躍しました。

ただし相鉄の特殊な点として、それらを組み合わせたところにあります。
そのため、台車などを日立などに特注をしていました。

また、相鉄では直角カルダン駆動に対応するため、電動台車の軸間距離は2450mmとなっています。この軸間距離は、新幹線に匹敵するほどの大きさです。
軸間距離が大きいとカーブでの走行が不利なため、カーブが多くなりがちな地方の私鉄での走行に向いてないのは容易に想像ができるでしょう。

さらに相鉄が採用した特殊な装備として、新7000系以前の車両で採用された、電磁直通弁式電磁直通ブレーキが挙げられます。
この電磁直通弁式電磁直通ブレーキは、日立製作所が開発したブレーキで、日立式電磁直通ブレーキの別名を持っています。

通常の電磁直通ブレーキは、ブレーキ弁の空気を吸排気し、それに応じて電磁直通制御器と呼ばれる電気接点を閉じたり開けたりして、直通管の圧力を調整してブレーキを指令しますが、
この電磁直通弁式電磁直通ブレーキは、電磁直通弁を用いて電気指令で直接、直通管の圧力を調整しブレーキを指令します。
これにより、ブレーキの動作が格段に早くなります。
電磁直通弁式電磁直通ブレーキは、相鉄でのみ採用されました。

この相鉄でしか採用されてない特殊なブレーキも、地方私鉄からすれば導入のハードルが高いと言えます。

このブレーキの面白いところは、ブレーキ弁の角度に応じてブレーキ力を調整するセルフラップ機構が、特許で使えなかったため、ブレーキ操作が旧来の自動空気ブレーキなどと同じ操作となっているところです。
※補足:DE10などセルフラップ機構が搭載された自動空気ブレーキ車も存在します。

先ほど紹介した4つは、相鉄のアイデンティティと呼ばれています。
他にも要素はありますが、これらのアイデンティティが、相鉄の車両が他社に譲渡されない主な要因となっているのです。

もちろん、小田急などの大手他社私鉄と同様、20m4ドア車体や、車体の広さも主な要因です。

最後の最後に、台車も駆動方式も、全て他社と同じものに交換すれば、地方私鉄で運用は可能かもしれませんが、
わざわざ高いお金を出して、改造するくらいなら、改造内容が少なく譲渡実績のある東急や東京メトロの車両を導入した方が、賢い選択とは言えるでしょう。

おわりに

個人的に、長野電鉄で走ったら面白そうだなと思いましたが、冷静に考えてありえないですね…
ありえないとは言え、他社で走る相鉄の車両を見てみたかったです。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

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