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【もったいない】相鉄8000系はなぜ半分が早期廃車となったのか

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みなさん、こんにちは!相鉄線ユーザー、神奈川県大和市在住のkeitirp/須田 恵斗です。

相鉄線で走っている8000系電車。1990年から製造されたこの車両ですが、半分は東急直通用新型車両20000系・210000系に置き換えられ、もう半分は「YOKOHAMA NAVYBLUE」リニューアルされて、今後も活躍する予定です。

なぜ?8000系は比較的新しいのにもかかわらず、編成によって運命が分かれるような事になったのでしょうか?

著者プロフィール
この記事書いた人
須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

2021年7月~9月、公共交通機関で日本一周をし、60万円以上をドブに捨てる

2020年6月より鉄道旅行系雑記ブログ「keitrip」を運営し、2024年に相鉄に関する記事を当サイト「相模レールサイト」に移管。

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大所帯だった8000系

相鉄8000系は、1990年~1999年にかけて、日立製作所によって13編成が製造された車両です。

相鉄6000系の置き換えを目的に「21世紀になっても通用する車両」をコンセプトとして開発されました。
相鉄の電車としては初めて、電気指令式ブレーキが採用された形式になります。

この8000系は、補助電源装置が電動発電機(MG)の前期型(8701×10~8707×10)と、静止型インバーター(SIV)の後期型(8708×10~8713×10)に分けることができます。

8708×10は、製造当初はMGでしたが、SIVが試験的に搭載され、後に編成内全てがSIVに交換されました。
8707×10は、2004年に発生した、湘南台駅でのレール添削車との衝突事故で、2006年に廃車になりました。

早期廃車となった前期車

2021年に21000系に置き換えられた前期車

相鉄が長らく続けていた都心乗り入れプロジェクトの一環として、東急直通用対応車両として新型車両20000系が、2018年にデビューしました。

その後、2019年にはJR直通対応車両12000系がデビュー、在来車両の置き換えを始めました。
その当時は、最古参形式の7000系の置き換えを行っていました。
同年11月30日にJRとの相互直通運転を開始しています。

20101×10のデビューから、2年ほどスパンが空き、
2020年には、20000系の20102×10(2編成目)~20107×10(7編成目)が運行を開始、それにより8702×10が廃車。
2006年の事故廃車を除いて初めての廃車となりました。
年を跨いで、8704×10、8703×10が立て続けに廃車となります。

2021年度には、目黒線直通用の8両編成、21101×8~21104×8の4編成が落成しました。
それにより、残る3編成(8701×10、8705×10、8706×10)が廃車となり、
廃車対象となる全16編成(内6編成が8000系)の置き換えが完了しました。

残りの6編成(8708×10~8713×10)は、今後も使い続け、YOKOHAMA NAVYBLUEにリニューアルされる予定です。

せざるを得なかった早期廃車

20000系投入で、廃車になった8000系前期車は、29年~31年で廃車されたことになります。
登場した年代を考えると、置き換えスパンが短い関東私鉄の中でも、割と早い廃車と言えます。

車歴的にも、車両スペック的にも不便なところはないので、後期車と共にリニューアルされそうですが、なぜ廃車となったのでしょうか?

理由は極めて簡単で、多くの方がお察しの通り、東急直通用車両を多数確保しなければいけないからです。

相鉄線の車両限界は、3000mmとJR線と同じ広い大きさですが、
東急線の車両限界は、2820mmと狭く、地下鉄規格の車両を導入しなければいけません。
そのため、既存車両の改造等では対応が出来なくなっています。

また、2019年11月に開業した、JR直通電車に関しても、保安装置等の対応工事が費用対効果的に難しいので、12000系が6編成新製投入されています。

2022年度に導入予定の、21000系8両5編成(21105×8~21109×8)を含めて、
12000系6編成、20000系7編成、21000系9編成の計22編成の大量導入となりますが、
これでも運転本数や直通先の事情を考えると、直通運転に必要な最低本数であることが伺えます。

直通用車両を大量増備したことにより、必然的に留置スペース不足や車両運用で大幅な余剰がでます。
鉄道会社としては、使い道のない電車を持っておく、メリットはないですよね…

つまり、8000系8701×10~8706×10は、廃車せざるを得なかったと言えます。

逆に、8000系の半数がこのまま使い続けるのかを考えると、車両スペック的に不便なところが少なく、車歴的にも30年弱という所が挙げられます。

この考えからも、相鉄としては車両増備はこれでも、必要最低限の投入であることを察することができると思います。

おわりに

もしも、JR直通線開業が予定通り2015年に行われて、直通車両に11000系が使用されていたら、8000系の運命はどう変わっていたのか?気になるところです。

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神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
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コメント

  1. 佐々木義明 より:

    8713Fは1編成のみだった3010系が事故を起こして廃車となり、その代車として製造されたもので、予定より10両多く製造されていました。

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