みなさん、こんにちは!相鉄線ユーザー、大和市在住のkeitrip/須田 恵斗です。
大手私鉄を走る地味な優等種別としてよくあるのが「準急」
都心部では急行運転を行い、少し郊外から各駅停車となる遅い優等種別として使われることがほとんどです。
神奈川県横浜郊外を走る大手私鉄相鉄線で「準急」ができるとしたら、どうなるのかを考えて行きます。
実は相鉄でかつて走っていた「準急」
2022年現在、相鉄線の朝夕では走っている優等種別「急行」
停車駅は、横浜、二俣川、二俣川より先は各駅に停まり、2014年ダイヤ改正で「特急」が出来るまでは最上位の種別となっていました。
その「急行」のルーツは、1957年に上りが、1958年に下りが運転開始を開始した「準急」です。
当時の停車駅は、横浜、希望が丘、希望が丘以西の各駅に停まっていました。
つまり二俣川駅を通過していました。
1960年に二俣川に停車する準急が1往復設定され「おかいもの電車」の愛称が設定されました。
その後、1964年に全ての準急が二俣川に停車、半年後に「急行」に改称されて今に至ります。
準急が走っている路線
まずは、準急が走っている関東の私鉄路線をまとめていきます。
- 東急田園都市線
- 小田急小田原線
- 東武スカイツリーライン
- 東武東上線
- 西武池袋線
- 西武新宿線
となっています。
準急と快速が走っている路線
相鉄線では、2022年現在「快速」が走っています。
相鉄線の「快速」は、他社線で言う「準急」に相当する種別です。
似たような役割の種別「準急」と「快速」が一緒に走っている路線と、上下関係をまとめてみます。
- 東武東上線 快速>急行>準急
- 西武池袋線 急行>快速>準急
- 阪急京都本線 快速急行>快速>準急
東武東上線の快速は、急行の上位種別として、快速急行や特急(現:川越特急)の系統の種別となっているので、考察から外します。
西武池袋線と阪急京都本線では、快速>準急となっており、どちらも通過運転区間では同じ停車駅で、郊外区間では各駅停車となる区間優等種別で、快速と準急で通過運転する区間(逆に言うと各駅停車になる区間)が異なります。
以上のことから「準急」は「快速」の下位種別として扱われるのが通例です…
しかし、東武東上線の快速の扱いや、快速とは別の準急に似た立場の種別の関係が会社によって異なるので、それに当てはめる必要は一切ないと思っています。
路線距離の短い相鉄線ではなおさらです…
準急と快速の関係に決まりはないと思う
準急は、多くが郊外で各駅停車となる急行のような区間優等種別となっています。
そして、同じ区間優等種別としては、「区間急行」が挙げられます。
ここで、準急と区間急行が走っている路線を上げてみます。
なお、東武スカイツリーラインでは、区間急行は都市部で各駅停車となり、説明がややこしくなるため省略します。
- 近鉄南大阪線 区間急行>準急
- 京阪本線 準急>区間急行
- 南海本線 区間急行>準急
- 南海高野線 区間急行>準急
の4路線です。
近鉄南大阪線、南海本線、南海高野線では、区間急行>準急の関係で、全路線共通で通過運転区間の停車駅は同じで、通過運転区間(逆に言うと各駅停車区間)の開始の地点が異なります。
京阪本線は有名な話ですが、この例に当てはまらず準急>区間急行となっています。
こちらも通過運転区間の停車駅は同じ、通過運転区間の開始駅が異なります。
準急は萱島から通過運転が、区間急行は守口市から通過運転が始まります。
東武東上線や京阪本線の例のように、同じ種別名でも、上下関係が決まっていないことがわかります。
本題:相鉄線に準急が設定されるとしたら
長らく準急に関する考察をしてきましたが、ここで本題の相鉄線に「準急」ができるとしたらを考えて行きます。
まずは、他社で言う「準急」ポジションの相鉄線の「快速」の停車駅を見て行きましょう。
- 横浜
- 星川
- 西谷
- 西谷以西各駅(本線、いずみ野線)
となっています。
下位種別として「準急」を運転しようとすると考えると、星川以西の各駅に停車することを考えます….が、
これだと、相鉄線の駅間や運行効率を考えると、いらない種別となりそうです。
逆に「快速」以上「急行」以下の種別と考えると、星川駅を通過し、横浜の次は西谷、西谷から先は各駅に停車、西谷では直通電車の特急と接続を行うのが、一番妥当だと思います。
しかし、これと同じ停車駅の種別が存在します。それが「通勤急行」です。
この通勤急行を改称し、昼間や休日にも走らせることができる優等種別と言うのが、ピッタリですね。
ただ、快速と比較をして一駅だけ(星川駅だけ)通過して、所要時間の短縮や利便性が上がるかと言うと、横浜駅での順番待ちの発生などを考えると速達効果が無く、
急行でも快速でもない種別で、名前も相鉄線利用者からすれば大変紛らわしいことから、長い目で見た結果、不便な種別になる可能性が高そうです。
せめて、「区間急行」という名称として、明らかに(星川を通過する)急行系の種別だと分かるようにすれば、まだ混乱は起きないでしょう。
朝の通勤急行は星川を通過することで、遠近分離を図り本数の多いラッシュ帯の列車の流れをスムーズにする役割がありますが、列車本数が少なく追い越し列車が居ない、データイム時はほぼ意味がないことは明らかです。
おわりに
現在の「通勤特急」や「通勤急行」の停車駅設定を考えると、来年2023年3月の東急直通線開業時も、現行と同じ種別構成、停車駅で行く可能性が高いでしょう。
なので、新種別が登場する可能性は低いとみています。
ですが、それを承知の上で、今後変化する相鉄線の細かいところを妄想するのは、書いてて非常に楽しかったです。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
相鉄グループ情報および直通線情報(鉄道コム)
掲載日 | コらム |
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