みなさん、こんにちは!神奈川県大和市在住、相鉄線沿線民のkeitrip/須田 恵斗です。
横浜を拠点に、神奈川県県央部海老名と、藤沢市北部湘南台へ足を延ばす相鉄線。
そんな相鉄線では、デザインブランドアッププロジェクト「YOKOHAMA NAVYBLUE」が、2015年より本格始動し、他の関東私鉄にはないオシャレでかっこいい電車を登場させ、JRや東急との直通もあり、非常に攻めている印象を持っている方も居るかと思います。
攻めた印象を持ちがちな相鉄は、実は関東私鉄の中では、かなり保守的な一面を持っているのをご存じでしょうか?
今回は、そんな相鉄線の冷静に考えて、保守的だなと感じた一面を紹介していきます。
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私鉄界のガラパゴスと呼ばれた相鉄の真のアイデンティティ
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私鉄各社では、それぞれのこだわりやデザインの特徴があります。
相鉄では10000系と11000系が、JR東日本の車両をベースとして設計されましたが、それ以前は相鉄が独自で設計してきました。
その独自設計の車両はどのような特徴、こだわりがあったのでしょうか?それを紹介していきます。
一つ目は、直角カルダン駆動です。現在主流となっている平行カルダン駆動方式と異なり、モーターを車軸に対して直角に配置しています。
直角に配置することにより、大出力のモーターを取り付けることができましたが、軸の回転を直角に伝達する傘歯車の整備性が悪い事や、モーターの高出力化が行われたことで、採用されていた各社で、平行カルダン駆動へ移行していきました。
相鉄以外では、小田急、東急、阪神などで採用されていましたが、すぐに平行カルダン駆動へ移行しています。
一方の相鉄では、2001年の9000系9707×10が製造されるまで、採用されてきました。
現在もモノレールや新交通システムなどで採用されています。
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二つ目は、外付けディスクブレーキです。パイオニアⅢ台車を採用する、東急7000系や南海6000系・6100系、京王3000系などで使われてきましたが、それ以降の車両では採用がされませんでした。
相鉄ではパイオニアⅢ台車では無く、独自設計のものを日立製作所等に特注で発注しており、東急車輛製の9000系9707×10が製造されるまで、採用されています。
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7000系・新7000系以前の車両では、電磁直通弁式電磁直通ブレーキが採用されてきました。
このブレーキ方式は、電気で動作する空気弁を用いてブレーキの動作を早めたものです。日立式電気直通ブレーキの別名を持っています。
このブレーキは、角度に応じてブレーキ力を調整するセルフラップ弁が特許で使用できなかったため、操作方法が国鉄気動車と同じ操作方法となっています。
これら3つは、相鉄のアイデンティティで、これら独自のこだわりっぷりから、相鉄は「私鉄界のガラパゴス諸島」とも呼ばれています。
アイデンティティと保守的は表裏一体
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これらのアイデンティティは、裏を返すと、ずっと変えなかった保守的な部分とも捉えることができます。
直角カルダン駆動と外付けディスクブレーキは、他社は早いうちに平行カルダン駆動や、別のブレーキ方式に移行していきましたが、相鉄では他社に追従せず、21世紀なるまでずっとこだわって使われてきました。
電磁直通弁式電磁直通ブレーキも、他社では国鉄と同様の電磁直通ブレーキや、東急で初採用された電気指令式が使われていた中、
他社に合わせず、平成元年の新7000系(7050系)7755×10になるまで、ずっと独自で採用されてきました。
他では使われていないのに、長い間ずっと採用されてきたという事は、保守的であるという裏返しとも言えるでしょう。
電車の制御方式の推移も見て行くと、相鉄の保守的な一面が見えてきます。
相鉄では、1988年の新7000系50番台で、VVVFインバーター方式が採用されましたが、
それ以前の車両では、同じデザインの新7000系7713×10(晩年8両化)、7715×10(晩年8両化)では、抵抗制御が採用。
※試験採用では1986年改造の3010系→3000系が該当
東急8500系と同世代の7000系でも抵抗制御が採用されています。
当時大手私鉄で無かったとはいえ、歴代の車両を見ても、他社局では主流となっていたチョッパ制御や界磁チョッパ制御が使われていません。
このように、いきなり抵抗制御からVVVFインバーター制御へ移行したところも、相鉄が保守的だったという事の裏返しとも言えます。
おわりに
直角カルダン駆動と外付けディスクブレーキが残っている最後の形式となった8000系と9000系。
まだ先ですが、これらの車両の引退まで、見守っていきたいと思いました。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
相鉄グループ情報および直通線情報(鉄道コム)
掲載日 | コらム |
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