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相鉄の電車が西武のサステナ車両として譲渡される可能性はあるのか?

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小田急より8000形車両を、東急より9000系・9020系車両を、サステナ車両と呼称し譲り受けることを発表した西武鉄道。
大手私鉄同士での車両の受け渡しと言う衝撃的な発表で、非常に盛り上がっています。

また5月19日、小田急8000形8261Fが譲渡のため、甲種輸送で運ばれており、大変注目を集めています。

そんな西武のサステナ車両は、現時点で、車齢が30年~40年は経過している車両。
そのため導入して早くて10年、遅くて20年くらいで、置き換えられる可能性があるかもしれません。

その内やってくる、サステナ車両上記2系列や、その次の世代のサステナ車両の置き換え。
上記の置き換え用として今後、相鉄の電車が、サステナ車両として西武に譲渡される可能性はあるのでしょうか?

著者プロフィール
この記事書いた人
須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

2021年7月~9月、公共交通機関で日本一周をし、60万円以上をドブに捨てる

2020年6月より鉄道旅行系雑記ブログ「keitrip」を運営し、2024年に相鉄に関する記事を当サイト「相模レールサイト」に移管。

須田 恵斗をフォローする

他社から車両を譲り受け、サステナ車両として走らせる西武

2022年5月22日、西武グループの「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)」にて、衝撃的な発表が行われました。
同プレスリリースには、『「サステナ車両」と称し、他社からの中古車両を導入する』という旨の記述が見られ、多くの鉄道ファンに衝撃を与えました。

衝撃的な発表から1年以上が経過した、2023年9月26日、サステナ車両に関する続報が発表。
西武鉄道・小田急電鉄・東急電鉄の3社合同で、『「サステナ車両(※)」を授受 各社連携して、SDGsへの貢献を加速してまいります』が発表されました。

西武鉄道のサステナ車両として導入されるのは、小田急8000形(1982年~)・東急9000系・9020系(1986年~)です。

先日5月9日に発表された、西武鉄道の2024年度設備投資計画では、小田急8000系1編成6両の譲受が発表されています。

より具体的な編成については記述がされていないものの、約100両が導入されます。
各形式の導入路線は以下の通りです。。

■導入路線と車両数

車両形式導入路線車両数
東急電鉄「9000系」多摩川線・多摩湖線・西武秩父線・狭山線約100両
小田急電鉄「8000形」国分寺線
西武鉄道・小田急電鉄・東急電鉄『「サステナ車両(※)」を授受 各社連携して、SDGsへの貢献を加速してまいります

プレスリリース内にて、各形式の具体的な使用年数は記述されていませんが、現在の車齢が30年~40年程度であること考えると、長期に渡っての活躍はあまり見込まれないものと考えます。
そのため導入から10年~15年程度で、上記2系列に代わる、次世代のサステナ車両が発表される可能性は高そうです。

相鉄車の西武への譲渡は、20000系列の可能性が高そう

さて本題の相鉄車の、西武へのサステナ車両としての譲渡の可能性についてですが、
結論にはなりますが、第一世代サステナ車両(小田急8000形・東急9000系列)の次の世代のサステナ車両(=第二世代サステナ車両)置き換え用に、
30年後くらいに20000系列が譲渡される可能性はあり得るかもしれません…

2024年現在、相鉄の古参形式となっている8000系・9000系ですが、直角カルダン駆動や外付けディスクブレーキなど、普通鉄道の車両としては、他社の車両と大きく異なる機構を採用しています。
もし仮に譲渡されるとしたら、車体重量・バランスに見合う別の台車に履き替える必要が出てくる可能性があります。
わざわざお金を掛けて台車を履き替えさせるのであれば、既存の西武車や、サステナ車両第一世代に機構が近い、別の車両を導入した方が良いという判断になり、譲渡される可能性は低そうです。

そもそも8000系・9000系は、これまでの車両動向を見る限り、車齢40年~50年程度、寿命ギリギリまで使い切る可能性が高そうですが…

2002年にデビューし、製造から20年前後が経過している相鉄10000系。
こちらに関しては、JR車E231系をベースにしている事もあり、整備上の問題は起きにくそうに思えます。
小田急8000形・東急9000系・9020系の置き換え時期とタイミングが重なるかどうかや、車齢と譲渡実績を踏まえると小田急3000形と競合するので、10000系の西武譲渡の可能性は低いと個人的に考えられます。

相鉄の中では新しい部類に入る11000系・12000系・20000系列ですが、3形式の相鉄社内での置き換え時期が重なる可能性は考えられます。

その中で、西武が最も欲しがりそうなのは20000系列だと考えられます。
相鉄20000系は、東急線・地下鉄対応形式。西武鉄道でも40000系で採用されている規格も取り入れられている事になります。

ここで表面上の薄い内容とはなりますが、西武40000系などとの共通点を列挙します。

  • 現日本製鉄製モノリンク式ボルスタレス台車を採用
  • T字型両手ワンハンドルマスコンを採用(乗入規格)
  • 地下鉄線ワンマン運転設備を搭載

上記の点は、こじつけにはなりますが、今の西武でも実績があるため、欲しがる要素にはなりそうです。
地下鉄線ワンマン運転設備に関しても、支線区でのワンマンの運用方法を変更し、ドア開閉スイッチを活用するという方法が、素人目ではできそうな気がします。

両数面に関しても、20000系7編成・21000系9編成=16編成142両と、最もまとまった数が存在しており、次世代以降の支線区サステナ車両を、相鉄20000系列に1本化する事は可能なように思えます。

導入時期ですが、相鉄社内では今後30年前後は使われる可能性があるため、第一世代サステナ車両の次の世代、第二世代サステナ車両の置き換え用として、導入される可能性が高そうです。(=要するに第三世代サステナ車両として導入)

おわりに|未来は予想できない

小田急8000形と東急9000系が、同じ関東大手私鉄の西武鉄道に譲渡されるなんて、誰も予想できなかった事です。
20年後、30年後の未来は誰にも予想できないわけですから、こういう風に妄想してみるのも面白いのではと思い書いてみました。

少し遠い未来、相鉄車が他社で活躍している姿に、ちょっとだけ期待しています…

参考文献・参考サイト

西武グループ「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)

西武鉄道・小田急電鉄・東急電鉄『「サステナ車両(※)」を授受 各社連携して、SDGsへの貢献を加速してまいります

西武鉄道「2024年度 鉄道事業設備投資計画 西武鉄道 過去最大の総額334億円 「沿線価値向上」「デジタル化」「働きがい向上」へ積極的に投資

著者プロフィール
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須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

2021年7月~9月、公共交通機関で日本一周をし、60万円以上をドブに捨てる

2020年6月より鉄道旅行系雑記ブログ「keitrip」を運営し、2024年に相鉄に関する記事を当サイト「相模レールサイト」に移管。

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