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【廃止納得】いずみ野線特急の利用者が少なかった3つの理由とは?

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みなさん、こんにちは!相鉄線ユーザー、神奈川県大和市在住のkeitrip/須田 恵斗です。

二俣川から湘南台までを結ぶ、全長11.3kmの相鉄いずみ野線。
横浜市泉区に開発されたニュータウンを通る、相鉄いずみ野線では特急が走っていました。

運行当時、いずみ野線内を通過する唯一の種別で、横浜~湘南台間をわずか24分で運転する最速達種別でした。

ですが、いずみ野線の特急は運行を開始して、わずか5年で廃止となります。
理由としては、利用者が非常に少ないのが原因ですが、なぜ利用者が少なかったのでしょうか?

著者プロフィール
この記事書いた人
須田 恵斗

神奈川県大和市在住、最寄りは大和駅の24歳。
20年以上相鉄を利用し、鉄道ファン人生を相鉄と共に歩んできた人。

2021年7月~9月、公共交通機関で日本一周をし、60万円以上をドブに捨てる

2020年6月より鉄道旅行系雑記ブログ「keitrip」を運営し、2024年に相鉄に関する記事を当サイト「相模レールサイト」に移管。

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いずみ野線特急の停車駅と運行本数について

いずみ野線の特急は、2014年の改正で、本線海老名発着の特急と同時に登場しました。

停車駅は「横浜 – 二俣川 – いずみ野 – 湘南台」のわずか4駅でした。

登場当時は30分間隔、日中時間帯のみの運転で、二俣川で本線といずみ野線双方の各停と接続、当時のいずみ野線特急が8両編成だったということも相まって、横浜~二俣川間は混雑していました。

特急が登場した当時は、特急運行時間帯に、いずみ野線快速の運行はありませんでした。

その後、翌年2015年の改正から1時間に1本の運転に変更、それと同時に、いずみ野線快速の運行が復活しました。
それ以降のいずみ野線特急は、横浜~二俣川の本線を含む、全ての区間で乗客が少なかったのでした。
なぜ、全区間で利用者が少なかったのか?その3つの理由を解説していきます。

いずみ野線特急は、2019年11月のJR直通線開業のダイヤ改正の際に廃止、2014年~2019年の5年半のみの運行でした。
2019年11月ダイヤ改正以降、平日上り限定で、朝時間帯に通勤特急が設定されました。

いずみ野線特急の乗客が少なかった3つの理由とは?

いずみ野線の利用者そのものが少ない

相鉄いずみ野線の各停を実際に利用してみるとわかりますが、利用客が少ないのがわかります。
特にいずみ野を過ぎたあたりから、号車によっては誰も乗車していないことがよくあります。

2018年度の1日平均各駅乗降人数の合計人数は、

駅数路線区間各駅合計人数
8駅本線希望ヶ丘~海老名447,737人
7駅いずみ野線南万騎が原~湘南台113,604人

と駅数に1駅の違いがありますが、4倍以上の差があります。

二俣川以西の特急停車駅で限定すると

路線停車駅人数停車駅人数合計人数
本線大和114,880人海老名123,951人238,831人
いずみ野線いずみ野13,962人湘南台28,779人42,741人

5倍以上の利用者の差があります。本線が混雑して、いずみ野線が空いているのがデータからもわかります。

利用客がもともと少ないいずみ野線で停車駅を絞れば、特急の乗客がほとんどいないのも納得です。

いずみ野線途中駅で最も利用者が多い緑園都市駅(2018年度1日平均各駅乗降人員:25,786人)を通過していることも、大きな要因です。

横浜~二俣川の本線系統の特急では、二俣川で各停と乗り換える、特急通過駅の利用客も多数乗車していますが、
いずみ野線系統の特急は、本線区間の横浜~二俣川でも利用者があまり居ませんでした。

その理由は下記2つです。

前後の優等列車との間隔が短い

2015年改正以降いずみ野線特急は、1時間に1本の運転で、横浜~二俣川間では前後の優等列車との間隔が5~6分となっています。

優等列車が極力10分間隔で走っている間に、ねじ込んで走るって言った方が分かりやすいでしょう。

廃止直前2018年改正版の横浜駅発車時刻表です。

  • 30分 特急 海老名
  • 31分 快速 湘南台
  • 32分 各停 湘南台
  • 40分 急行 海老名
  • 41分 各停 湘南台
  • 45分 特急 湘南台
  • 50分 急行 海老名
  • 51分 各停 海老名

となっています。

前後の優等列車と5分しか間隔が開かないため、二俣川駅利用者の乗車も少なく、乗客集中が起こらないのです。

いずみ野線特急を利用できる駅が少ない

前後の急行列車と5分差で間を縫って走るため、各駅停車との接続パターンが、他の優等列車と異なります。
それにより、いずみ野線特急を利用できる客も限られてきます。

本線系統の急行は、星川駅で各停を追い抜かさず、二俣川でいずみ野線と接続をします。
そのため、本線:二俣川~海老名の利用客、いずみ野線:南万騎が原~湘南台の計16駅の方が利用します。

本線系統の特急では、直後にいずみ野線快速が走っているため、いずみ野線の駅を除いて、
本線:二俣川~海老名間、計9駅の方が利用することができます。
そのため、本線系統の特急も、多少の混雑を見せていました。

一方、45分発のいずみ野線系統の特急は、星川で各停を通過追越、二俣川では本線、いずみ野線共に各停への接続は行われません。
いずみ野線内ではいずみ野に停車、各停に緩急接続を行い、終点の湘南台に到着します。

接続が行われるのは、末端部のいずみ野駅のみで、いずみ中央、ゆめが丘以外の通過駅利用者が使うことができないのです。

まとめると、いずみ野線特急を利用できるのは、二俣川、いずみ野、湘南台、いずみ野駅各停乗り換えで、いずみ中央、ゆめが丘の計5駅のみとなります。

まとめ

  • いずみ野線自体の利用者がかなり少ない(←補足:利用者の多い緑園都市駅の通過も要因)
  • 前後の急行との運転間隔が短く、利用客が集中しない
  • いずみ野線特急を利用できる駅が、計5駅のみと限られている

以上、いずみ野線特急の利用者が少なかった3つの理由でした。

その結果2019年11月のダイヤ改正を持って、いずみ野線の特急は廃止となり、現在に至ります。

いずみ野線特急最後の半年しか見られなかった光景

2019年4月 JR直通用車両12000系がデビューしました。
その7か月後の、11月にいずみ野線特急が廃止となりました。

つまり、12000系の特急湘南台行きは、最後の半年強しか見ることができませんでした。

今後、イベント等で表示できる機会があればと思います。

おわりに

最近、YouTubeで「わずか5年で廃止となった寂しい路線」として、相鉄いずみ野線を紹介しているのをよく見かけるので、便乗してみました。

2014年の登場当時から「いずみ野線の利用客を踏まえると、特急は要らないだろう」と考えていて、予想通りすぐ廃止となりました。

相鉄と東急の直通が始まった際に、いずみ野線がどう変化するか?ゆめが丘駅周辺の再開発がどう進展するか楽しみです。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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